定期借家制度

賃貸に関する法律としてはどのようなものがあり、またその法律はどのような規定によって成り立っているのでしょうか。
案外賃貸住宅にずっと住んでいて、賃貸契約にもなれている方でも法律については余り知らないという方が多いのではないでしょうか。

ではこちらでは定期借家制度の概要についてご紹介していきましょう。

■ 定期建物賃貸借

従来型の賃貸借契約は、「正当事由」がある場合でなければ、賃貸人(貸主)から契約の更新拒絶や解約の申し入れができないこととされてきました。これに対し、契約で定めた期間が満了することにより、更新されることなく、確定的に賃貸借が終了する建物賃貸借のことを定期建物賃貸借といいます。

なお、契約終了後も賃借人(借主)が居住し続け、賃貸人がこれに異議を述べないような場合であっても、契約関係は確定的に終了することとなります。

■ 定期建物賃貸借契約の締結

定期建物賃貸借は、内容的な要件としては期間を確定的に定めることがまず第一に必要です。
この制度では、借地借家法第29条に定める1年未満の建物賃貸借を期間の定めのないものとみなす規定は適用されないこととされており、1年未満でもよいこととなっています。

定期建物賃貸借は、改正後の借地借家法第38条に規定されていますが、形式上の要件として、「公正証書による等書面によって契約する」ときに限って、定めることができるものとされています。(法第38条第1項)
この場合、貸主は借主に対して、契約の更新はなく、期間の満了とともに契約が終了することを、契約書とは別にあらかじめ書面を交付して説明しなければなりません(法第38条第2項)。

貸主がこの説明を怠ったときは、その契約は定期借家としての効力は否定され、従来型の、契約の更新のある借家契約となります。

■ 定期建物賃貸借契約の終了

定期建物賃貸借契約においては、契約期間が1年以上の場合は、貸主は期間満了の1年前から6か月前までの間(「通知期間」といわれています。)に、借り主に契約が終了することを通知する必要があります。

なお、期間満了前に、引き続きその建物を使用することについて当事者双方が合意すれば、再契約したうえで、引き続きその建物を使用することは可能です。

■ 契約の中途解約

居住用建物の定期建物賃貸借契約では、契約期間中に、借主にやむを得ない事情(転勤、療養、親族の介護など)が発生し、その住宅に住み続けることが困難となった場合には、借主から解約の申し入れができることとなっています(法第38条第5項)。
この場合、解約の申し入れの日から1月経過すれば、契約が終了します。

なお、この解約権が行使できるのは、床面積が200平方メートル未満の住宅に居住している借主に限られます。

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